壁と床

地震に強い壁と床の配置
建築基準法では、最低限必要な耐力壁の量が定められています。
この壁の量が多くなれば多くなる程、建物の強度は大きくなります。
ただし、建物の性状に合わせて、適切な配置を行うことが大前提です。
闇雲に、ただ壁を増やせばいいというわけではなく、かえって逆効果となる場合もあります。
平面的、立面的にもバランスよく配置することが大切です。
(これについても法的には基準が定められていますが、現実には検討されていないケースもあります。)

床については、最近、厚み28mm程度の厚い構造用合板を直接構造材である梁材に張る工法が多く採用されるようになってきました。
床面を十分固くして、地震に対して、建物全体の力がスムーズに伝達される工夫がなされています。

では、昔ながらの根太をころがす工法は地震に対して弱い?
建物の構造的な性状を把握して、耐力壁を適切に配置すれば問題ありません。
建物全体として、局部的に変形が集中せずに、力の伝達がスムーズにいけば、問題ありません。

逆に、根太工法には、床レベルの調整がしやすい、リフォームなどの改修がしやすいなどのメリットもあるため、あえて今回は根太工法を採用してみました。
ただし、中央吹き抜け部分の周りは、上下階の耐震壁のずれもあり、力をスムーズに伝える必要があるため、ここだけは厚さ28mmの剛床工法を採用しました。

耐震だけではなく、施工性、耐振動から考えて、やはり剛床のほうがすぐれているというのが素直な感想。
ただし、地盤、基礎がしっかりしていて、施工精度が確保され、将来的に建物の変形やたわみがないことが大前提ですが。

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