恩師

故・坂本順教授は、名古屋大学でお世話になった恩師である。
建築構造界において、指折りの研究者であり、鋼構造の第一人者であった。

偉大な方というのはどこか変わったところがあり、坂本先生も大なり小なり、そういうところがあった。
いまどきの若い人の言葉を借りると、『ちょー』はつかないが、『普通に』と『微妙に』の中間ぐらいの変わった方だったような気がする。

大の阪急(ブレーブス、オリックスの前身)ファンで、ゼミをほったらかしにして西宮球場まで応援に。
研究室を訪れると、椅子に膝を立てて腰をかけ、タバコを一服。
飲みかけのコーヒーカップの中にはタバコが。
Yシャツの胸ポケットにはいつも赤いシミが。(赤ペンのキャップを閉めずに挿す癖があったようだ。)

結婚披露宴で、先生からお祝いの言葉をいただきました。
お決まりの『新郎は優秀な成績で・・・』はなく、『学部の頃は、私の授業でも姿を見たことがありませんでした。』

『書を読みなさい!』
常に勉強が必要であることを痛感する今日この頃。
今になって後悔しても遅いが、あの時、坂本先生の授業を真面目に聴いていたら、今ごろこんなに苦労していないのになぁ・・・。

上は、当時のゼミ旅行の写真。
写真・前列1番左が故・坂本順教授(当時)。
その右が、高田豊文・滋賀県立大准教授、さらに右隣が小浜芳朗・名古屋市立大教授。

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