木造と鉄骨造の設計の違いは?

そもそも(一般的な)木造と非木造(鉄骨造や鉄筋コンクリート造など)の建物の設計ではどんな違いがあるのか・・・

地震に対する考え方は基本的には同じです。
強度の確認の仕方など手法が異なるだけで、どちらも地震が起きたときに安全であるように設計しています。

では設計の仕方の違いとは何か?
鉄骨造の建物と比較しながら説明します。

鉄骨造の場合(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の場合も同様ですが、)
まず、地震に対して、設計する建物にどれぐらいの力がかかるかを想定します。
この力が加わったときに、この階のこの場所のこの柱にはこれだけの力が作用します。とういうのを求めます。
そうしたら、この作用した力に対して、この部分はどれだけの耐力があるかを求め、この部分が『安全なのか』『危険なのか』を判断します。

一方、木造の場合、鉄骨造と同様にどれぐらいの力が加わるかは想定しますが、各部位にどれだけの力が加わるかまでは求めません。
この力に対し、建物全体として略算的に強度を求め、大丈夫であるかどうかの判断をします。

全体として略算的に強度を求め、大丈夫であるかどうかの判断をします。

木造※1 鉄骨造※1
地震
東海、東南海、南海地震(マグニチュード8)クラス※2
被害
倒壊しない(損傷するが、倒れない)※2
外からかかる力 建物規模により、地震、強風時の力を概算にて推定 通常の場合と地震、強風、大雪時の場合の2ケースについて、精算にて推定
各部位に働く力 算定しない 算定する
建物の強度 筋違や耐力壁の種類により強度を建物全体にて算定する 各柱、筋違の材質、大きさにより、個々の強度を算定する
安全性の確認 建物全体にて検証する 各部位毎に検証する
設計する人 木造建築士
二級建築士
一級建築士
二級建築士
一級建築士
構造設計一級建築士
※1 ここでは標準的な住宅(2階建て、約150㎡程度)をモデルとして比較します。
※2 小規模の建物(一般的な住宅はこれに含まれる)の場合は、中小規模の地震に対して、損傷しないことを確認して、同等と考えます。
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